江戸川区新川沿いに、高齢者介護、障害者支援を中心とした地域福祉施設。
地域にひらかれ、川沿いの豊かな景色が魅力的な、刺激と癒しのある空間です。
看護小規模多機能型居宅介護施設(看多機)、障害者支援施設、飲食店を同敷地内に計画。各施設の相互支援・連携を充実させる機能、地域の人も気軽に利用できるひらかれた空間の提案がもとめられた。孤立しない場所、気軽に、自然に集まってくる場所、安心して過ごせる場所として、地域にひらかれた福祉施設の実現を目指しました。
看多機、障害者支援施設は建物を分け、2棟構成としています。両棟の間には菜園や植栽を設け、緩やかにつなぐ計画です。
障害者支援施設の1階には道に面して飲食店を設け、利用者や家族の休憩、交流場所としての利用に加え、地域の人たちが気軽に利用できる計画となっています。
また、看多機では動(居間・食堂)と静(宿泊室)の場所をゆるやかに分け、個人が心穏やかに過ごすことができる配置計画としています。
計画地に面する新川では、両岸の遊歩道に桜を植樹し、江戸情緒あふれる街なみ整備「新川千本桜計画」により、美しい景観が形成されています。看多機や障害者支援施設のテラスからは、川沿いの桜並木を楽しむことができる計画です。建物は、住宅地や川の景観に配慮し、高さを抑え、切妻屋根に丸みをもたせたような屋根形状とすることで、街なみに調和しつつ特徴のある外観とし、街から孤立しない、街なみをつくる美しい場所となるよう計画しました。